ウクライナの国内避難民、総人口の15%の660万人超
(CNN) 国際移住機関(IOM)は7日までに、ウクライナで戦闘に巻き込まれ国内退避を強いられている住民は660万人を超え、先月の調査ではこれら避難民はウクライナの総人口の15%に相当したと報告した。
国内で逃避していたもののその後、地元に戻った住民は550万人と説明。大半の帰還は首都キーウ(キエフ)やその周辺地域、ハルキウ、オデーサやチェルニヒウ各州で起きていた。
IOMは、国内避難を迫られた住民の多くは経済苦境に直面していると指摘。避難前に職を得ていた住民の6割が失職し、最大9%が今年2月下旬にロシアの侵攻が始まって以降、収入がないと述べた。
気温が下がる冬場の到来が近づくと共に避難の経験者の多くは生活環境への不安を抱いている。最大44%が建物などの修理で支援を必要としており、4分の1以上は十分な暖房装置がないため現在の居住先を立ち去る事態を恐れていたという。
一方、ロシア占領地から中南部ザポリージャ州ザポリージャ市への退避を試みる住民約6000人が豪雨による洪水の影響で立ち往生していることがわかった。
同州メリトポリのフェドロフ市長がウクライナのテレビ局に明かした。ザポリージャ市への脱出経路となっているバシリウカの検問所には車が1200台以上、人数にして約6000人が集結していると指摘。
検問所での待機時間は最長で7日間となっているが、同州を襲った豪雨で泥道が通行不可能となり状況はさらに悪化しているとした。バシリウカを経由してザポリージャ市へ抜ける経路は過去数日間、洪水に見舞われているという。