イスラエルとイスラム聖戦が停戦合意、44人死亡とパレスチナ当局発表
イスラエル軍によるガザへの空爆は5日から7日にかけて続き、エジプト国境に近いラファではイスラム聖戦のガザ南部での作戦を指揮していた幹部が死亡した。イスラエル側によれば、この幹部は同国に対する複数のテロ攻撃を率いていた。
今回の作戦が始まってから殺害されたイスラム聖戦の幹部は2人目。5日午後の空爆では、ガザ北部の作戦責任者が死亡していた。イスラエル軍はその後、ガザ地区でロケット弾の発射台や武器工場、イスラエルへの侵入ルートとされるトンネルなど十数カ所を攻撃。さらに自治区ヨルダン川西岸地区にも攻撃を仕掛け、イスラム聖戦の戦闘員とされる約40人を拘束した。
イスラエル当局者らによると、イスラム聖戦側はこれに対し、ガザ境界に近いイスラエルの町などに向けて900発以上のロケット弾や迫撃砲弾を発射した。イスラエル軍の報道官によれば、このうち約2割はガザ側に着弾し、残りもイスラエル軍の対空防衛システム「アイアンドーム」が97%の成功率で迎撃したという。
ガザ市の空爆で逃げる人々=5日/Anas Baba/AFP/Getty Images
ガザ地区で武力衝突が激化したのは、2021年5月にイスラエル軍とガザ地区を実行支配するイスラム組織ハマスの間で11日間続いた戦闘以来、1年3カ月ぶり。ハマスは今回、声明でイスラエルを非難したものの報復予告は出さず、参戦には至らなかった。