豪メルボルンでフェンタニル500万回分を押収、カナダからの貨物
(CNN) オーストラリア南東部メルボルンの港で、カナダ発の貨物から麻薬性鎮痛薬オピオイドのフェンタニル11キロ、500万回分あまりが押収されたことが分かった。
連邦警察(AFP)の発表によると、同国で見つかったオピオイドとしては最大規模。旋盤と呼ばれる工作機械の中に隠されていた。
港に入荷したのは昨年12月で、今年2月に国境警備隊(ABF)が発見し、捜査が始まった。
AFPの幹部は22日の記者会見で、国内で医療目的以外のフェンタニルが見つかるのは極めて異例だと指摘。11キロという量は豪社会に重大な懸念を引き起こすと述べた。
同国で過去に見つかったフェンタニルの密輸入は、いずれも30グラム以下の少量にとどまっていたという。
同幹部は組織犯罪の可能性を指摘した。容疑者の逮捕には至っていない。AFPとABF、内務省が共同で捜査を進め、市民からの情報提供を呼び掛けている。
フェンタニルはもともと医療用の強力な麻薬だが、米国など世界各地でヘロインなどと混ぜて不正使用され、過剰摂取で死に至る例が後を絶たない。