ウクライナ検察、民間人射殺容疑のロシア兵を特定 CNNの報道を利用
ウクライナ検察の声明によれば、ソコビコフ容疑者は身元不明の兵士1人とともに、少なくとも12カ所の銃創をこの民間人2人に負わせた。兵士2人は他の兵士と店舗内を荒らし回り、略奪品を「戦車特殊部隊RUS」と書かれた車両に積んだ。
CNNは先の報道で被害者の身元を特定した。1人は略奪された販売店のオーナーで、遺族が匿名を希望している。もう1人は守衛として勤務していた68歳のレオニード・オレクシヨビチ・プラッツさんだった。
監視カメラの映像には殺害時の様子の他、5人の兵士のプロ意識に欠ける姿が収められ、酒を飲んで祝杯をあげる様子が映っていた。制服や目撃者の証言、当時どの地域を誰が支配していたかの分析結果から、5人が侵攻軍に所属していたことが特定された。CNNもこの映像を確認した。
検察は問題の兵士を特定した具体的な経緯を明らかにしていない。だがCNNは以前、ウクライナ当局が顔認証技術を人物の特定に活用していると報じたことがある。
ウクライナのデジタル変革省は容疑者の画像をソフトウェアに入力し、ソーシャルメディアのサイトから一致する写真を洗い出す。画像がヒットすると、捜査官が容疑者のソーシャルメディアに上がっている友人や家族から裏付けを取る。
検察によれば、今回の戦争犯罪で容疑者を特定するには数カ月かかった。公判前の捜査はなお進行中だが、少なくとも遺族にとっては正義の実現に向けて一歩前進となる。