ローマ教皇、聖職者の性的虐待は「決して許さず」 再発防止を誓う
(CNN) ローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇は最近のインタビューで、聖職者による子どもへの性的虐待を決して許さない「ゼロトレランス」(不寛容)を改めて表明し、自身が責任を持って再発を防ぐと言明した。
教皇は先月、ローマでCNNポルトガルとの独占インタビューに臨んだ。話題は幅広い範囲に及んだ。
この中で、虐待事件の一つひとつに痛みを感じると語り、虐待の加害者が聖職者であり続けることはできないと強調。「虐待はたとえ1件でも重大な問題。子どもの人生を破壊する行為だ」と述べた。
聖職者の独身制が原因とされる説は否定し、家族の間でも虐待は起きると指摘した。加害者の聖職者は精神が病んでいる、または邪悪であり、個人的な快楽のために自分の立場を利用していることが問題だと主張した。
ロシアの軍事侵攻が続くウクライナ情勢をめぐっては、ゼレンスキー・ウクライナ大統領と電話で連絡を取っていると話した。
ロシアのプーチン大統領がローマを訪れた際にも会談したと述べたが、両首脳へのメッセージを問われると「分からない」と答えた。ただ、対話は常に前進につながると強調し、「話ができないのは獣だけ。獣には本能しかない」と語った。
教皇はこれまで、ウクライナやロシアを訪問したいとの意向を示してきたが、インタビューで語ったところによると、訪問計画は未定。今はひざの故障で旅行ができないという。
歴代の教皇がロシアを訪れた例はない。ウクライナは2001年にヨハネ・パウロ2世が訪問した。