ロシアの学校で銃撃、子ども11人含む15人死亡 容疑者自殺
(CNN) ロシア当局は26日、同国西部ウドムルト共和国首都イジェフスクで銃を持った男が学校を襲撃し、少なくとも子ども11人を含む15人が死亡したと発表した。
当局によると、死者には学校の警備員も含まれる。
捜査官によると、子ども22人を含む24人が負傷した。
国営タス通信によると、銃撃犯の男はナチスのマークが入った黒いTシャツとヘルメットを着用し、襲撃後に自殺したという。
ロシア当局によると、銃撃犯は同校の卒業生で1988年生まれのアルテム・カザンツェフ容疑者。連邦捜査委員会は、容疑者の自宅の捜索と、容疑者の「ネオファシストの見方やナチスのイデオロギー」に関する報告の調査を開始したと発表した。ペスコフ大統領報道官も「ネオファシストの組織かグループに属する人物のようだ」と述べた。
事件が起きたのは第88学校で、避難措置がとられた。
ロシア大統領府は声明で、プーチン大統領が犠牲者に哀悼の意を伝えたと明らかにした。
ロシアや同国が実効支配する地域では、今回を含め過去2年間で3件の学校銃撃事件が起きている。昨年5月にはタタールスタン共和国首都カザンで銃撃犯が7人の子どもを殺害する事件が発生。その5カ月後には、ロシアが占領するウクライナ・クリミア半島の大学で襲撃犯が爆弾を爆発させて発砲する事件が起き、20人が死亡した。
プーチン氏はカザンの事件後に新たな銃規制措置を呼びかけ、昨年6月に法制化された。ペスコフ氏は今回の事件を受けて、この規制にどの程度実効性があるかを当局が検証するだろうと述べた。
イジェフスクは人口60万人あまり。1760年に製鉄の町として始まり、現在も産業の中心地となっている。ライフル銃「AK―47」が生まれ、その設計者ミハイル・カラシニコフ中将が長年住んでいた土地としても知られている。