北朝鮮、ミサイル少なくとも10発を発射 1発は韓国領海付近に落下
(CNN) 韓国国防省は2日、北朝鮮が東岸と西岸から少なくとも計10発のミサイルを発射したと発表した。
韓国軍合同参謀本部(JCS)によると、北朝鮮の弾道ミサイル1発が、朝鮮半島分断後で初めて韓国側との境界である北方限界線を越え、韓国の領海付近に着弾した。
朝鮮半島の東約120キロに位置する鬱陵島(ウルルンド)では空襲警報が鳴り響いた。JCSによれば、短距離弾道ミサイル1発が、同島の北西約167キロの公海上に落下した。
CNNの集計によると、北朝鮮が今年ミサイルを発射したのは29回目。
米軍と韓国軍は現在、航空機240機と数千人の兵員による合同訓練を実施している。3日には米国防総省で、オースティン国防長官と韓国の李鐘燮(イジョンソプ)国防相が会談することになっている。
岸田文雄首相は2日の記者会見で、北朝鮮がこれまでになく高い頻度でミサイル発射を繰り返していると非難した。朝鮮半島の緊張が高まっているとして、できるだけ早く国家安全保障会議(NSC)を開く考えを示した。
浜田靖一防衛相は当初、北朝鮮が少なくとも2発の弾道ミサイルを発射し、いずれも日本の排他的経済水域(EEZ)外に落下したとの見方を示した。航空機や船舶への被害は報告されていないという。同氏はまた、ミサイルが変則軌道で飛んだ可能性を指摘した。