親ロシア派幹部、ウクライナ南部ヘルソン州で交通事故死

（ＣＮＮ） ロシアが任命したウクライナ南部ヘルソン州のサルド知事によると、親ロシア派の幹部の一人が９日死亡した。ロシアの国営通信社も死亡を報じた。

サルド氏は「キリル・ストレモウソフが今日死亡したと伝えるのは非常につらい。ヘルソン州を車で移動中に事故に遭い、死亡した」とＳＮＳ「テレグラム」に投稿した声明で述べた。

サルド氏は、ロシアが任命した同州副知事であるストレモウソフ氏を「ヘルソン州で起きていることについて人々に真実を語り、示すことができる最も優秀な人物の一人だった」と述べた。

同州のイルミエフ保健相によると、ストレモウソフ氏はヘルソン州とクリミアをつなぐ高速道路で事故に遭い死亡したとロシア国営テレビのベスチは伝えた。４５歳だったという。

ストレモウソフ氏はロシアの侵攻初期にヘルソン州が占領されたとき、いち早くロシア側につき、ロシアが任命する当局者の中で最も声高に発言する人物の一人になった。

ヘルソン州の親露派指導部の副知事としてストレモウソフ氏は同州のロシア併合宣言に関する住民投票の実施に大きく貢献し、最近ではウクライナ軍がドニプロ川に向かって進む中、ドニプロ川西岸からの市民の避難を推進していた。

ストレモウソフ氏は頻繁にテレグラムに書き込み、ウクライナの役人や軍隊を「ナチス」や「ファシスト」と呼んだが、同時にロシア軍の失策にも批判的だった。ヘルソン州での軍の後退は失敗の責任を問われなかった「無能な指揮官」のせいだと非難していた。