ウクライナへの「パトリオット」供与の判断は「時期尚早」 NATO事務総長
(CNN) 北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は1日、ドイツからポーランドに提供されたミサイル防衛システム「パトリオット」をウクライナに移すというポーランドからの提案について、結論を出すのはまだ「時期尚早」だと述べた。
ドイツ・ベルリンで行われた同国のショルツ首相との共同記者会見で、ストルテンベルグ氏は「ポーランドの領空を守るためにドイツが提供した3基のパトリオットについての議論と、ウクライナへのさらなる防空支援の問題は分けて考えることが重要だ」と述べた。
「防空システムを含め、ウクライナを緊急に支援する必要性について我々の意見は一致している」と指摘した上で、既に供与されたシステムの良好な運用を確保することは、新たなシステムを供与することと同様に重要だと説明した。
「既存のシステム向けの弾薬のニーズがある。予備のパーツやメンテナンスも必要だ」とストルテンベルグ氏は述べた。
ウクライナのクレバ外相は11月30日、ウクライナに「できるだけ早く」パトリオットを提供するようドイツに要請した。ポーランドのブワシュチャク国防相は先週、ドイツ政府はポーランドではなくウクライナに直接パトリオットを送るべきだと述べており、クレバ外相の要請はこうした発言を受けてのものだ。