東部戦線のウクライナ軍、ソ連時代の兵器を21世紀の戦場に導入

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ウクライナ東部バフムート近くの前線で、ロシアの陣地に向けて砲撃するウクライナ兵/Mick Krever/CNN

ウクライナ東部バフムート近くの前線で、ロシアの陣地に向けて砲撃するウクライナ兵/Mick Krever/CNN

ウクライナ・バフムート(CNN) ウクライナ東部の地下で、若い男たちがラップトップの散乱した長机に着いている。彼らの視線はすぐそばにあるテレビ画面に釘付けだ。

画面には複数の黒い人影が映っている。荒涼とした冬の丘のてっぺんにいるがパニックに陥ったらしく、画面の中を逃げ惑っている。このライブ動画は、小さなウクライナ軍のドローン(無人機)によって数キロ先から送られているものだ。この監視情報をもとに、砲撃チームが塹壕(ざんごう)にいるロシア兵の殺害を試みる。

数条の煙が立ち上る地点は、標的から僅(わず)かに外れている。ウクライナによる一斉砲火がもたらした光景だ。

東部戦線の至る所にある地下の司令センターは、何の表示もない金属製のドアの向こうに隠れている。中では机に向かったウクライナ兵が砲撃を指示し、ロシア軍の前進を必死で食い止めようとしている。

この場所で実験的に繰り広げられているのは、安上がりにして斬新な21世紀の戦争に他ならない。兵士らは安価な市販のドローンと、消費者向けのチャットプログラムを使用。標的を狙う兵器は大抵の場合、何十年も前の代物だ。

最も激しい戦闘は、バフムートを巡って起きている。この街は数カ月にわたりロシアに攻め込まれている。

クレムリン(ロシア大統領府)が大人数の部隊を集結させて今回のバフムートへの攻撃を行う中、ウクライナ軍は苦戦を強いられている。地下の部隊を指揮する国家警備隊の司令官、ペトロ氏が明らかにした。

攻撃は絶え間なく続くように思われ、一息つけるのは敵が兵士の補充を待つ間だけだという。

ウクライナ軍の他のメンバー同様、ペトロ氏もファーストネームしか使わない。身元が特定されるのを防ぐためだ。

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