東部戦線のウクライナ軍、ソ連時代の兵器を21世紀の戦場に導入
トゥマン氏によると、ロシア側の砲撃の精度は今年の間に低下した。ウクライナ軍が航空機を使用した敵の偵察能力に損害を与えているためだという。
ただ精度こそ低下しているものの、「敵の弾丸は常に我々の頭上を飛んでいく」と、トゥマン氏は付け加えた。
ドネツク州のさらに南にある別の地下司令センターでは、やはり兵士らが複数のテレビ画面を凝視している。
司令官のパブロ氏は取材班に対し、毎日数十人の死傷者が出ていると明かす。
「車両と弾丸は消耗品だ」「それらは数えないようにしているし、必要なだけ使う。敵の前進を止めるために。唯一取り戻せないものが、人の命だ」
それでも、同氏がそうした代償を気に病む様子はない。
「死傷者の出ない戦争などない」「抵抗し、ロシアに領土を奪われまいとするなら、戦わなくてはならない。戦うからには犠牲も受け入れる。そうした犠牲は正当であり、避けられないものだ」