バフムート近郊のロシア軍、一定の前進も大量の死傷者か
(CNN) SNS上の動画によると、ウクライナ東部ドネツク州の激戦地バフムート周辺にいるロシア軍は市南郊を中心に一部の地域を制圧したものの、大量の死傷者を出している様子だ。
ウクライナ軍のドローン(無人機)が撮影した動画の一部には、たこつぼや塹壕(ざんごう)内にいるロシア兵に対してドローンから爆発物が投下される様子が映っている。地上で撮影された別の動画では、野原に散乱したロシア兵の遺体が確認できる。
ウクライナ軍が撮影しSNSテレグラムで公開した動画には、ロシアの陣地に対する調整された攻撃で使用されている様々な兵器が映っており、その中には155ミリ榴(りゅう)弾砲や迫撃砲も含まれる。一部の動画を見ると、ロシアの陣地はほとんど保護されておらず、開けた野原でむき出しになっているように見える。
ロシア軍は数カ月にわたってバフムート周辺を攻撃しており、最近では新たに動員された経験に乏しい部隊を前方に送り込んでいる状況だ。
一部のロシア軍は徐々に前進しており、市南郊にある複数の小村を奪取したものとみられる。ロシア国防省は1日、ロシア軍の攻勢の結果、ドネツク人民共和国にある集落クルディミフカがウクライナ軍から完全解放されたと発表した。
一方、ウクライナ側はこの地域での戦闘は続いており、クルディミフカ付近で行った戦闘任務で弾薬庫3カ所や敵の人員などを破壊したとしている。
専門家の話では、ロシアの火砲や戦車に狙われ、ウクライナ軍も明らかに死傷者を出しているという。ウクライナ軍はバフムート付近の多くの地域で戦闘が続いているとする一方、失地については認めていない。