ロシア軍、中南部ザポリージャ州で一部撤退か ウクライナの攻撃受け

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(CNN) ウクライナ軍は4日までに、中南部ザポリージャ州でロシア軍の一部が撤退していると主張した。同州の占領行政当局の関係者が退避の準備をしているとも述べた。

ウクライナ軍によるロシア軍の弾薬庫や兵員の集積地点への攻撃を受けた戦果とも受け止めている。

ウクライナ軍の参謀本部は1日時点の戦況分析で、ロシア軍部隊はザポリージャ市の南部にあるミハイリウカやポロヒなどの都市や町から撤収したと説明。州内の前線地帯は長さ200キロにわたり起伏している農地の中に広がっているとした。

参謀本部は、ブルチャクの集落では占領当局が住民の自発的な逃避のための人口調査を実施しているとも述べた。

ウクライナ軍はドニプロ川西部地域を奪還した南部ヘルソン州と同様の戦術を進めているともみられる。ロシア軍の戦陣の背後にある橋梁(きょうりょう)、補給拠点や兵員の集合地点に攻撃を加え、退路を断つ戦法となっている。

参謀本部によると、約6カ所の地点を狙ったここ数日間の攻撃では230人以上のロシア兵を負傷させ、弾薬庫や装備品を破壊したとも述べた。

CNNは参謀本部のこれらの主張の正当性を確認できていない。ロシアが任命した、ザポリージャ州の占領地当局の責任者は、ロシア軍がミハイリウカなどから撤退したとするウクライナ参謀本部の主張を否定。

ウクライナの政治宣伝戦に基づく幻想であると切り捨て、「ザポリージャ州の州境は十分に守られており、1メートルの土地も敵側に与えていない」と断じた。

ザポリージャ州の今後の戦況について軍事専門家は、ウクライナ軍による次の攻勢はロシア軍が占領するメリトポリ市へ向かっての南進になる可能性があるともみている。

また、ウクライナ軍は2日、同州のロシア軍陣地の背後で特殊部隊が作戦を遂行していることを明らかにした。SNS上で、占領地にある電子戦の拠点を突き止めてその座標を味方の砲兵部隊に知らせ、破壊させたとも明かした。

この拠点はポロヒ市にあり、ウクライナ軍の通信系統のかく乱や同市の携帯通信網の封じ込めを図っていたと述べた。

特殊作戦部隊はさらに、S300型ミサイルが備えられているロシア軍の施設を破壊したとも報告。この施設からはビリニャンスク市の産科病院へ向けて同ミサイルが撃ち込まれたともした。

米シンクタンク「戦争研究所」はザポリージャ州の最近の戦況について、ウクライナ軍による兵員の集積地点や後方支援の拠点に対する攻撃の強化でロシア軍が重要な地域を防御できない局面に陥っていることを示唆しているかもしれないと分析した。

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