キーウ近郊のバンクシー壁画、盗もうとした集団を拘束
(CNN) ウクライナの首都キーウ(キエフ)近郊で、覆面アーティストのバンクシーによる壁画を盗もうとした集団が拘束された。キーウ州警察の責任者が3日、SNS「テレグラム」上で発表した。
狙われたのは、バンクシーがキーウの北西に位置するホストメリ市内の建物に描いた壁画。女性がガスマスクを着け、消火器を手にしている。
同責任者によると、犯行集団は2日に壁画を乱暴に切り出し、木の板やプラスチック材を使って運ぼうとしたところを、警察と治安部隊に取り押さえられた。
捜査には芸術の専門家も参加しているという。
キーウ州のクレバ知事も2日にテレグラムを通して、犯行集団が現場で拘束され、壁画は無傷だと発表。州内のバンクシー作品は警察の保護下にあると強調した。
バンクシーはロシアによるウクライナ侵攻を受け、ウクライナ国内の数カ所に壁画を制作してきた。クレバ氏はこれらの作品について、敵国との戦いのシンボルであり、「文明社会全体」からウクライナへの支援と連帯を示していると主張。「将来の勝利の象徴として、保護に全力を尽くそう」と訴えた。
州当局や文化情報政策省の当局者らが、壁画の保存や将来の扱いを協議しているという。