習主席、サウジで盛大な歓迎 中国・アラブ関係の「新時代」を予告
(CNN) サウジアラビアのムハンマド皇太子は8日、首都リヤドを訪れた中国の習近平(シーチンピン)国家主席を豪華レセプションで迎えた。両国は今回、中国・アラブ関係の新時代の前触れとなる一連の首脳会議に臨む。
サウジ国営テレビは盛大なセレモニーの様子を放映。事実上の指導者であるムハンマド皇太子はヤママ宮殿で習氏を迎えた。宮殿の敷地には両国の国旗が掲げられ、サウジ王室警備隊が剣を手にずらりと並んで音楽を演奏した。
両氏は温かい笑みを浮かべながら写真撮影に応じた。バイデン米大統領が今年7月にサウジを訪問した時とは対照的な雰囲気だった。
首都リヤドのヤママ宮殿で行われた公式歓迎式典で並ぶ習近平国家主席とムハンマド皇太子(右)/Royal Court of Saudi Arabia/Anadolu Agency/Getty Images
その後、中国とサウジは包括的な戦略パートナーシップ協定に署名。国営サウジ通信(SPA)によると、この協定には水素エネルギー、サウジの経済改革構想「ビジョン2030」と中国の巨大経済圏構想「一帯一路」の調整、直接投資などに関する合意や覚書が含まれる。
紫のカーペットの上を中国の習近平国家主席と歩くサウジアラビアのムハンマド皇太子/Saudi Press Agency/Reuters
習氏は7日にリヤド入りし、リヤド州知事やファイサル外相から出迎えを受けた。中国の政府専用機にはサウジの軍用機が随伴。習氏の到着とともに紫のカーペットが広げられ、礼砲が発射された。
拳を突き合わせるあいさつを交わしたバイデン米大統領(左)とムハンマド皇太子/Bandar Algaloud/Courtesy of Saudi Royal Court/Handout/Reuters
一方、バイデン氏への歓迎はこれほど華やかではなかったとの見方が多い。7月に紅海沿岸のジェッダでバイデン氏を出迎えたのは、メッカ州知事やサウジの駐米大使といった面々。バイデン氏はジェッダでムハンマド皇太子と会談した際、拳を突き合わせるあいさつを交わした。この模様は世界的に大きく報じられ、最終的に冷ややかなものとなったバイデン氏の訪問を象徴する場面となった。