中国、入国者の隔離義務を解除へ 来月8日から
ニューヨーク(CNN) 中国政府の国家衛生健康委員会(NHC)は26日、これまで新型コロナウイルス感染対策としてすべての入国者に課してきた隔離義務を、来月8日から解除すると発表した。
このほかにも陽性者の隔離や接触者追跡など、入国者に対する制限を全面的に解除する。
NHCによると、感染症対策上の新型コロナの分類を、最も厳しい「A類」からデング熱などと同じ「B類」に引き下げた変更の一環。従来「肺炎」としていた名称も「感染症」に変更する。
入国者の隔離措置は2020年に始まった。最新の規定では、中国本土とマカオ以外からの渡航者全員にホテルで5日間、自宅で3日間の隔離を義務付けていた。
今後も引き続き到着前に検査を受けるよう求めるが、結果を中国大使館または領事館に提出して「健康コード」を取得する必要はなくなる。中国への渡航者は来月8日以降、空港で搭乗前に検査結果を提示することになる。
NHCはまた、中国人の海外旅行についても、世界の感染状況や国内体制の整備状況に応じて再開を進めていく方針を示した。
中国は今月、3年近くに及んだロックダウン(都市封鎖)、隔離、一斉検査などの「ゼロコロナ」政策を突然転換。その後の感染拡大で医療体制がひっ迫し、解熱剤が売り切れるなどの影響が出ている。
NHCは世界的な感染拡大の状況次第で、今後も行動制限や移動制限など柔軟な措置をとる可能性に言及。流行が深刻な場合は高齢者施設のロックダウンもあり得ると述べた。