西側の武器でウクライナでの戦争が激化とプーチン氏 エルドアン氏との電話会談で
(CNN) ロシアのプーチン大統領は16日、トルコのエルドアン大統領と電話会談を行い、西側諸国によるウクライナへの武器の供給が戦争行為を激化させているとの見解を示した。また正教徒にとってのクリスマス期間中の停戦をロシアが提案した際、ウクライナ政府がこれを拒絶したことは同政府の「偽善的政策」の一例だと述べた。
クレムリン(ロシア大統領府)が声明で明らかにした。それによるとプーチン氏は、ウクライナ政府が当てにしているのは戦争行為の激化に他ならないと注意を促し、西側の支援がそれをもたらしていると指摘。武器や軍装備の輸送量の拡大に言及した。クリスマス停戦の提案を拒んだのも、ウクライナ政府による「偽善的政策」の表れだと主張した。
その上で、トルコ側の主導により、ロシアとウクライナ両国の人権委員が捕虜交換の問題について話し合う見通しだと明らかにした。交換はまず負傷者を対象に行われるとしている。
電話会談ではこのほか、ウクライナ産穀物の黒海経由の輸出などに関する一連の合意の履行も議論。その上でロシアとトルコの協力関係を一段と進展させる意向を再確認したという。優先事項としてはロシア産天然ガスの供給など、エネルギー部門での協力を挙げた。
会談の数日前には、ロシアのミサイルがウクライナ東部の都市ドニプロのアパートに着弾し、少なくとも40人が死亡した。