放射性物質入りカプセルが一時紛失、発見 豪州西部の路上で
(CNN) オーストラリア・西オーストラリア州の幹線道路沿いで、放射性物質「セシウム137」が入った豆粒サイズのカプセルが紛失していた問題で、当局がカプセルを発見した。
紛失していたのは直径6ミリ、高さ8ミリのカプセル。西オーストラリア州北部にある資源開発大手リオ・ティントの鉱山から、約1400キロ離れた州都パースへ運ばれる途中で、トラックから落ちたとみられる。
リオ・ティントによれば、カプセルは鉄鉱石の破砕過程で比重を計測する装置の部品に使われていた。
当局によると、装置は1月10日に梱包(こんぽう)され、12日に運送業者が引き取った。16日にはパースに届いたが、検査のためにトラックから荷物を降ろした25日になって紛失が発覚した。
州消防当局によれば、荷物を開けた時点で、計測装置は取付ボルト4本のうち1本が外れてばらばらに壊れ、中のカプセルとすべてのねじがなくなっていた。路面の凹凸による強い振動で梱包材が破損し、ボルトが外れたとみられる。
州当局は27日、人口約200万人の都市パースの郊外を含む州南部一帯の住民に、放射性物質への警戒を呼び掛けた。5メートル以内に近付かないよう指示する一方、小さいカプセルを遠くから見つけるのは難しいことも認めていた。
リオ・ティントは30日に謝罪のコメントを出し、州政府の捜索に協力していると述べていた。