地震の死者、3800人超に 国際社会が支援表明
(CNN) トルコ南部で6日に発生したマグニチュード(M)7.8の地震による死者は、トルコとシリアで3800人余りとなった。
今回の地震は1世紀以上で最も強力な地震のひとつ。余震が発生するなか、トルコの災害緊急事態対策庁(AFAD)は国際社会に支援を求めている。
当局によれば、トルコとシリアでの地震による死者数は少なくとも3830人に上る。負傷者数は1万5000人余り。米地質調査所(USGS)によると、少なくとも77回の余震が発生した。そのなかには、M7.5のものも含まれる。
AFADによれば、トルコでは、地震とその後の余震のため、少なくとも5606軒の建物が倒壊した。シリア北部でも同様の報告が行われている。シリアの国連人道問題調整事務所(OCHA)はCNNの取材に対し、多くの建物が倒壊したと明らかにした。さらに多くの建物が倒壊する可能性があるという。
シリア北部で地震に遭遇した目撃者は「恐ろしい」状況だと語った。地震によって、一家全員が死亡した例があるほか、生き残った人々も凍える寒さのなか、路上で寝ているという。トルコのCNN記者は、地震の揺れについて、誰かが自分を殴り倒そうとしているようだったと振り返った。
OCHAによれば、シリアの被災地域では400万人以上が人道支援に頼っており、その大部分は女性と子どもだという。シリアはコレラの流行に直面しているほか、週末には大雨と雪に見舞われた。がれきを取り除くための重機がないため、救助活動に支障が出ているという。
欧州連合(EU)は、トルコとシリアに対して早急に支援を行うため、緊急対応のメカニズムを発動させた。米国は救助・捜索隊を2部隊、トルコに派遣する。パレスチナやイラクも支援を表明した。
シリアではロシア軍の10部隊、300人余りががれきの除去や捜索・救助活動に従事している。
シリアやトルコでは、一部の遺跡に被害が出た。