中国軍、広範な偵察気球活動 5大陸で24回か 米情報機関

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海軍要員が中国の高高度偵察機休を回収する様子/Petty Officer 1st Class Tyler Thompson/US Navy

海軍要員が中国の高高度偵察機休を回収する様子/Petty Officer 1st Class Tyler Thompson/US Navy

(CNN) 米情報機関当局者は9日までに、中国軍は気球を用いた広範な偵察活動を実行しており、米本土上空に最近飛来し米軍戦闘機が撃墜した気球もこの一環であるとの見方を示した。

この諜報(ちょうほう)分析に通じる多数の米政府当局者が明らかにした。この偵察活動では多数の類似した気球を動員しており、一部は中国南部の海南島から飛ばしているとした。

これら偵察気球群の詳しい大きさは不明としながらも、関係筋はCNNの取材に5大陸において近年、少なくとも24回の飛行を実施したと分析した。約6回は、必ずしも米領土上空ではないが米領空内を通過したとした。

世界各地で目撃された偵察気球の全てがサウスカロライナ州沖合の米領空で撃墜されたものと同一の型式ではないと説明。多数の型式を抱えているともした。

ブリンケン米国務長官は8日、中国による大規模な偵察活動は5大陸にある諸国の主権を踏みにじる行為と指弾。「米国はこれらスパイ気球に関して突き止めた情報を連邦議会や世界の同盟国、協調国と共有することになるだろう」と指摘した。

バイデン政権高官は既に、世界の数十カ国と当該国の米大使館などを通じて情報を共有したとも明かした。

米本土を最近通過した気球について中国側は、気象観測用であり航路を逸脱したとの立場を主張。「遺憾とする」との異例の言葉を用いる声明も出していた。

米軍機が撃ち落とした後は態度を硬化させ、中国外務省は「過剰反応」「国際慣習の深刻な違反」と糾弾。中国国防省は「重大な抗議の意を示す」とし、「中国は似たような状況下で必要な手段を講じる権利を留保する」とも警告していた。

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