米国務長官、ロシアによるモルドバ不安定化の企てに「深い懸念」

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ミュンヘン安全保障会議で会談するブリンケン米国務長官(右)とモルドバのサンドゥ大統領/Petr David Josek/AFP/Getty Images

ミュンヘン安全保障会議で会談するブリンケン米国務長官(右)とモルドバのサンドゥ大統領/Petr David Josek/AFP/Getty Images

(CNN) ブリンケン米国務長官は17日、モルドバ政府を不安定化させようとするロシアの試みに「深い懸念」を表明した。

モルドバのサンドゥ大統領は今週、ロシアが同国でクーデターを企図していると指摘していた。

ブリンケン氏はドイツで開催されたミュンヘン安全保障会議の場でサンドゥ氏と会談した際、「モルドバ政府を不安定化させようとするロシアの企てに深い懸念を抱いている」と発言。モルドバの安全保障や独立、領土の一体性、改革を強く支持すると表明した。

一方、サンドゥ氏は2022年を「モルドバにとって非常に難しい一年」だったと振り返り、エネルギーや経済、安全保障面での米国の支援に感謝の意を示した。

モルドバはウクライナとルーマニアに挟まれた国で、第2次世界大戦終結時はソ連の一部だった。1991年にソ連が崩壊すると、東欧には「凍結された紛争」を抱える地域がいくつか出現。モルドバのウクライナ国境に沿って伸びる細長い土地「トランスニストリア」もその一つだ。

トランスニストリアは90年、ソ連を構成する共和国になることを宣言し、モルドバの独立や隣国ルーマニアとの統合に断固反対する姿勢を示した。翌年モルドバが独立すると、ロシアはすぐに「平和維持軍」と称して介入し、親ロ派分離主義者を支援する部隊を派遣した。

こうした「平和維持」部隊の駐留は、モルドバの主権の弱体化を図る傀儡(かいらい)勢力をロシアが支援しているというのが実態であり、ジョージアやウクライナに侵攻した際のロシアの口実と重なる面もある。

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