NATOトップ、プーチン氏に「和平の計画なし」 ウクライナでの戦争は2年目に
(CNN) 北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は21日までに、ロシアのプーチン大統領について、「自身の野心を変えた兆候はない」との認識を示した。ロシアによるウクライナ侵攻から今週で1年が経過する中、戦争がどのように終結するのか誰も見通せない状況だ。
ストルテンベルグ氏はドイツで開かれたミュンヘン安全保障会議でCNNの取材に答え、「むしろ正反対の事態を目にしている。プーチン氏は和平どころかさらなる戦争を計画している」と強調。ロシア側は「既に攻勢を開始している」とし、ウクライナ東部での戦闘、具体的には同地域の都市バフムートでの戦いに言及した。
「これが春季の大攻勢なのか、それともそれに向けたある種の前触れに過ぎないのかは判断が難しい。しかし彼らは一段と多くの兵士と兵器を投入している」と、同氏は付け加えた。
ストルテンベルグ氏によれば、ロシアは貧弱な装備と兵站(へいたん)をより多くの兵士で埋め合わせようとしている。ひたすら兵士らを波状攻撃に投入しているだけと形容し、第1次世界大戦以来目にしていない種類の戦闘だとの見解を示した。
その上で紛争がどのように終結するのかは見通せないとしつつ、西側によるウクライナへの軍事支援が重要な意味を持つのは確実だと指摘した。
ウクライナが主権国家として勝利し、今後の交渉による平和的な解決を望むなら、今軍事支援を提供することが必要だと述べ、交渉がウクライナにとって有効なものになるかどうかは、「戦場での強さ」にかかっていると主張した。