赤新月社、被災者支援のテント寄付せず 慈善団体に販売 トルコ・シリア大地震

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地震後、建物のがれきの中を捜索する人々=トルコ南部カフラマンマラシュ/Bulent Kilic/AFP/Getty Images

地震後、建物のがれきの中を捜索する人々=トルコ南部カフラマンマラシュ/Bulent Kilic/AFP/Getty Images

しかしこの前日の26日、キニク代表は「AHBAPと赤新月社の協力は道徳的、合理的かつ合法だ。そうでないと主張するのは、この問題を理解していない人か、悪意のある人だ」とツイートしていた。

AHBAP創設者で歌手のハルク・レベント氏は27日、ツイッターへの投稿で、赤新月社側からテントだけでなく、非常食3万食を購入していたことも明らかにした。

同団体は合計で1億800万トルコリラ相当の食料を5業者から購入し、このうち1400万リラ分は赤新月社側から購入したという。

キニク代表は27日のツイートで、「赤新月社は受け取った寄付を必要な人たちに届けている。決して販売はしていない。報道されているのは人道支援分野を専門とする我々の企業の活動であり、こうした企業は赤新月社に持続的な収益をもたらしている」と強調した。

事態の発覚を受け、トルコ国内では非難の声が噴出した。首相を務めた与党・公正発展党のアフメト・ダウトオール氏は、「人々が路上でテントを待ちわびているのに、赤新月社がテントを販売するなどあってはならない。テントは被災者に無償で届けるべきだった。これこそ無知だ。正気とは思えない」と赤新月社を非難した。

野党IYIの党首も「金の力であなた方は人々を置き去りにされた空っぽの状態に追いやった。恥を知れ!」とツイートしている。

今回の地震では、トルコ政府がテントや食料を被災地に届けられなかっただけでなく、捜索救助活動のために十分な人員を派遣できなかったとして、国民やメディア、野党議員などから非難の声が上がっている。

エルドアン大統領は27日の記者会見で、支援や救助の遅れについて「天候や道路の状態が原因で、アディヤマンでは最初の数日間、思うような作業ができなかった。そのことを許してほしい」と語った。

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