赤新月社、被災者支援のテント寄付せず 慈善団体に販売 トルコ・シリア大地震

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自宅のがれきの上に座る女性=2月14日、トルコ南部カフラマンマラシュ/Nir Elias/Reuters

自宅のがれきの上に座る女性=2月14日、トルコ南部カフラマンマラシュ/Nir Elias/Reuters

イスタンブール(CNN) 国際赤十字団体のトルコ赤新月社が、大地震の被災者支援のため緊急に必要とされていたテントを慈善団体に寄付せず、有料で販売していたことが分かり、与野党議員や市民から非難の声が噴出している。2月上旬に発生した地震では、4万4000人以上が命を落とした。

地震の直後、厳しい寒さが続く中で被災者は避難所の開設を政府に求めていた。こうした中でトルコ赤新月社は、テント2050張りを慈善団体のAHBAPに4600万トルコリラ(約3億3200万円)で販売していた。この事実については両団体が確認した。

AHBAPはトルコの有力慈善団体で、被災者に届けるテントがどうしても必要だったにもかかわらず調達できなかったため、赤新月社から購入することにしたと説明する。

AHBAPによると、被災地は10県に及び、甚大な被害が出ていたことから、国内メーカーの在庫を全て合わせても対応できなかった。この時点で連絡を取った各社からは、テントの持ち合わせがなく、用意できるまでには早くても1週間かかると言われたという。

そこで赤新月社の子会社の担当者と会って即座にテント購入の契約を結び、翌朝には2050張りを被災地に届けたとしている。

赤新月社のケレム・キニク代表は2月27日、CNN姉妹局CNNトルコの取材に対し、テントの販売については知らなかったと述べ、職員の判断で販売したと説明した。もし自分が知っていれば寄付を申し出ただろうとしている。

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