司法改革に抗議の大規模デモ、主催者は「50万人参加」 イスラエル
改革案では、国会で過半数の賛成があれば最高裁の判断を覆すことが可能になるほか、政府が裁判官を任命できるようになる。最高裁は今年1月、ネタニヤフ首相にデリ内相兼保健相の罷免(ひめん)を命じたが、このような権限も行使できなくなる。
反対派は、ネタニヤフ氏が自身の汚職をめぐる裁判から逃れるために改革を進めていると主張するが、本人はこれを否定してきた
デモ隊のリーダーは「改革案が可決されれば、イスラエルは民主主義国家でなくなる」と危機感を示した。
野党を率いるラピド前首相は、「現政権はイスラエルの民主主義をつぶすことだけを考えている」と非難した。
同国のシンクタンク「イスラエル民主主義研究所」が先月実施した世論調査では、イスラエル基本法(憲法に相当)に反する法律を無効とする権限を最高裁に持たせるべきだという回答が66%、現行の裁判官任命制度を支持すると答えた人も63%を占めた。