ジェニン急襲のイスラエル軍、14歳少年を殺害 パレスチナ当局発表
エルサレム(CNN) パレスチナ保健省によると、イスラエル軍が12日、ヨルダン川西岸のジェニンを急襲し、14歳の少年を殺害した。死亡したクサイ・ラドワン・ワケドさんは腹部を撃たれたとしている。
イスラエルとパレスチナの当局によると、急襲の目的とされたジブリル・ズベディ容疑者は拘束された。
イスラエル国防軍や国境警察は共同で声明を発表し、「武装集団が部隊に向けて発砲し、部隊が実弾で応戦した。さらに、容疑者らは爆弾や石を部隊に投げつけた」と説明。「この銃撃戦で武装集団の多数が負傷したという報道については認識している」とした。
ジェニンで12日に撮影された動画には、イスラエル軍と思われる車両少なくとも7台がジェニンに入る様子や、建物の背後で煙が上がる様子が映っている。地元住民は、イスラエル軍が発煙弾を使用したと訴えている。
イスラエルによると、ズベディ容疑者は、治安部隊に対するテロ行為や攻撃の計画の疑いがもたれているほか、昨年11月にヨルダン川西岸の自動車事故で死亡したイスラエル人男性の遺体が一時的に奪われた事件に関与していたとされる。
この男性の遺体は、イスラエル人に殺害されたパレスチナ人の遺体の返還を求める武装集団によって、ジェニン市内の病院から持ち去られた。武装集団は翌日、パレスチナの治安当局に遺体を引き渡した。イスラエル国防軍は、交渉は行わず、遺体の交換も行わなかったとしている。