ロシア裁判所、軍を批判の男性に禁錮2年 娘は学校で反戦の絵画
(CNN) ロシアのウクライナ侵攻に批判的な投稿をしていた男性が、ロシアの裁判所で禁錮2年の判決を言い渡された。男性の12歳の娘は学校で反戦の絵画を描いていた。
禁錮刑を言い渡されたアレクセイ・モスカリョフさんは、反戦の投稿を繰り返したとしてロシア軍に対する侮辱罪に問われ、西部トゥーラで自宅拘禁状態に置かれていた。
国営RIAノーボスチ通信によると、モスカリョフさんは、自分のパソコンを使用してSNSの自分のページにロシア軍を侮辱する内容を投稿したとして起訴された。
独立系ニュースサイトのメディアゾナによると、モスカリョフさんの投稿のうち1件は「ロシア軍。私たちの周りの抑圧者」と書かれていた。
昨年4月、モスカリョフさんの12歳の娘のマーシャさんは、図画工作の授業中にロシア軍がウクライナの家族にミサイルを発射する絵を描き、「戦争反対」「ウクライナに栄光を」と記入していたという。
学校はこれを受けて警察に通報した。
12月30日、モスカリョフさんの自宅は家宅捜索を受けた。SNSに投稿した発言を根拠に、ロシア軍に対する侮辱を繰り返したという理由だった。
RIAノーボスチ通信によると、検察側は禁錮2年を求刑した。モスカリョフさんは無罪を主張したが、トゥーラのエフレモフで28日に行われた裁判には出廷しなかった。
ひとり親だったモスカリョフさんが今月初めから自宅拘禁状態に置かれると、マーシャさんは児童養護施設に預けられた。
ロシアの独立系テレグラムチャンネルSOTAが投稿した動画の中で、弁護士はマーシャさんが父親のために描いた絵画を紹介している。その中には父親宛ての手紙もあり、大きなハートに『お父さんは私のヒーローです』の文字が描かれているという。