ローマの噴水が黒く染まる 環境保護団体の抗議行動で
(CNN) イタリアの首都ローマ中心部のスペイン広場にある「バルカッチャの噴水」の水が1日、気候変動対策を訴える環境保護団体「ラスト・ジェネレーション」のデモで真っ黒に染まった。
同団体はツイッターに、男性3人と女性1人のグループが噴水に入り、木炭由来とされる黒い粉の紙袋を開けた場面の動画を投稿。この光景よりもショッキングなのは、干ばつの緊急事態が農業やエネルギー生産を危機に陥れている現状だと訴えた。
警察によると、グループは憲兵隊と首都警察に制止され、拘束された。公共の建造物の外観を損ね、噴水に入った罪に問われる見通し。
同日午後の時点で噴水の水はまだ黒く、大理石にも色がついていた。
活動家と対峙する警官/Cecilia Fabiano/LaPresse/AP
ローマのグアルティエーリ市長は現場を訪れ、噴水を見つめる自身の写真を投稿した。「ローマは率先して気候変動と戦い、芸術遺産を守っている」と述べ、同団体の行為を「噴水を傷める危険性があり、環境保護の役に立たない」まったくの間違いだと非難した。
同団体のメンバーは昨年、バチカンの美術館にある台座や、フィレンツェの美術館に展示されたボッティチェリの名画などに自身の手を張り付けるデモを展開していた。今年の1月、ローマの上院議事堂にオレンジ色のペンキをかけた罪にも問われている。