イスラエル、ガザ地区を攻撃 レバノンからのロケット弾に報復
(CNN) イスラエルは6日未明、隣国レバノンからロケット弾が撃ち込まれた数時間後、パレスチナ自治区ガザ地区へ報復攻撃を実施した。イスラエル軍はレバノンからのロケット弾について、パレスチナ人戦闘員によるものとみている。
イスラエル国防軍(IDF)の作戦発表から数分後、ガザ地区にいるCNN記者は航空機や爆発の音を耳にした。イスラエルの攻撃は、武装組織ハマスが実効支配するガザ地区の複数の箇所に着弾。これに対し、ガザからイスラエルに向けてロケット弾数発が発射された。
IDFは「ここ数日のハマスによる安全保障上の違反に対抗」して、同軍の戦闘機がベイトハヌーンとハーンユーニスにある「テロリストの」トンネル2カ所と、ハマスの武器製造工場2カ所を攻撃したと述べた。
イスラエルからの攻撃により火災が発生した=7日早朝、パレスチナ自治区ガザ地区/Adel Hana/AP
このほかIDFの無人機も、国防軍機やイスラエル領への射撃に使われるガザ北部の重機関銃を攻撃したという。
IDFによるガザ攻撃の数時間前、イスラエルのネタニヤフ首相は「我が国の敵を攻撃する。彼らは全ての侵略行為の代償を払うことになる」と表明していた。
今回の応酬はイスラエル警察が5日に実施した「アルアクサ・モスク」突入をめぐり、中東地域で怒りが高まる中で発生した。アルアクサ・モスクはエルサレムにあるイスラム教最高の聖地の一つで、警察に突入に対しアラブ世界やイスラム教圏から幅広い非難の声が上がり、ガザからイスラエルへロケット弾による報復攻撃が行われた。
IDFによると、6日にはレバノンからイスラエルへロケット弾約34発が発射された。2006年に起きた両国の戦争ではレバノン人約1200人、イスラエル人165人が死亡したが、今回の攻撃はこれ以降で最大規模になる。