レバノンからイスラエルにロケット弾数十発、モスク突入で地域の緊張高まる
エルサレム(CNN) イスラエル国防軍(IDF)は6日、レバノンからイスラエルに向けて数十発のロケット弾が発射されたと発表した。イスラエル警察は前日にエルサレムのモスク(イスラム教礼拝所)に突入し、地域の緊張が高まっていた。
IDFによると、発射されたロケット弾は34発前後で、大半は迎撃されたものの6発がイスラエル国内に着弾したという。
今回の攻撃は2006年の両国間の戦争以降で最大規模。当時はレバノン人約1200人、イスラエル人165人が死亡した。
SNSにはイスラエル北部上空をロケット弾が線を描いて飛び、遠くで爆発音がする動画が投稿された。
ロケット弾の航跡が空に残る/Hadmama/Reuters
イスラエルは攻撃後に北部領空を封鎖した。死者の報告はない。レバノン国内のどのグループが発射したのかも不明。
IDF関係者は、報復の場所や時期はイスラエルが決定すると述べた。軍の報道官は、攻撃を実行したのはパレスチナの軍事組織で、レバノンのイスラム教シーア派武装組織「ヒズボラ」ではないとの見方を示した。
イスラエルのネタニヤフ首相は同日、防衛関係閣僚会議前に「敵を撃ち、攻撃の代償を払わせる」と語った。
レバノン軍も同国南部から複数のロケット弾が発射されたことを確認したが、誰が撃ったかについて説明はなかった。ツイッターへの投稿では、軍の部隊が南部ジブキンやクライレの近くで「ミサイル発射装置と発射用のロケット弾」を複数見つけ、解体中だと明らかにした。
ヒズボラはコメントを出していない。今回の攻撃は、パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織「ハマス」の指導者がヒズボラ関係者に会うためベイルートに到着した翌日に起きた。