ネタニヤフ首相の司法改革への関与は「違法」 イスラエル検事総長が公開書簡
エルサレム(CNN) イスラエルのネタニヤフ首相が23日に司法制度改革に直接携わると表明した件で、バハラブミアラ検事総長は24日、こうした表明は違法な行為だと指摘する公開書簡を出した。
バハラブミアラ氏は「昨晩あなたは最高裁の判断に背き、政府の法律顧問の意見に反する行動をとる意思を表明した」と述べた上で、こうした表明は「違法であり、利益相反によって汚れている」と指摘した。
イスラエルでは司法改革を巡り数万人が路上デモに参加、予備役の兵士が訓練を拒否する事態となっている。財界リーダーや現旧の軍・情報機関幹部、バイデン米大統領を含む各国首脳からも批判が集中している。
ネタニヤフ氏の23日の表明は、首相を職務不適格と宣言する権限を裁判所から事実上奪う法案が議会を通った数時間後に行われた。
ネタニヤフ氏は演説の中で、「今日まで私の手は縛られていたが、もうそうではない」と述べ、司法制度の全面改革に直接携わる意向を言明した。これまでは、自身の支持者である司法相や議会の憲法・立法・司法委員会委員長が改革を先導する形をとっていた。