スーダン国軍も停戦発表、それでも戦闘継続の証言 死者400人超に
(CNN) スーダンで1週間近く前から戦闘を続けている国軍と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」は21日、共に72時間の停戦を発表した。断食月(ラマダン)の終わりを祝うイスラム教の祭日「イード・アル・フィトル」に合わせるとしている。
戦闘による死者は400人を超え、国外に逃れた避難民も数万人に上る。停戦はRSFが先に発表。国軍が後に続いた。
ただ、今回の発表で戦闘が停止するかはまだ不透明だ。これまでも複数回にわたって一時停戦が決裂し、双方が互いの違反を非難する事態となっている。
世界保健機関(WHO)によると、戦闘によるここまでの死者は413人、負傷者3551人。米国務省が21日にCNNに明らかにしたところでは、米国人1人が死亡している。
また同日ジュネーブで開かれた国連の会見で発言した国連児童基金(ユニセフ)の報道官は、少なくとも9人の子どもが死亡したと述べた。負傷した子どもは少なくとも50人で、今後も戦闘が続く限り子どもの死傷者は増えるとの見通しを示した。
CNNが取材した目撃者らは、スーダン首都ハルツームの北部で21日にも激しい戦闘があったと証言した。
暴力は人道支援団体の現地での活動にも悪影響を及ぼしている。
国連の国際移住機関(IOM)は、スーダンでの人道支援活動を停止せざるを得なくなったと発表。スタッフの1人が21日、南部の都市を家族と車両で移動中に戦闘に巻き込まれ死亡したと明らかにした。