ロシア側の死傷者、昨年12月以降で10万人以上 米政権幹部
(CNN) 米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報担当調整官は1日、ロシアによるウクライナ侵攻について、昨年12月以降のロシア側の死傷者が10万人を超えたとの見方を示した。
カービー氏は記者団に、ロシア側は最近の作戦で軍備と兵力を使い果たし、戦死者も2万人を超えていると主張。死傷者の半数近くは民間軍事会社「ワグネル」の戦闘員だとも語った。
同氏はまた、ワグネルの創始者プリゴジン氏が4月30日、犠牲になった戦闘員は94人だと述べた発言を、「ばかげた主張にすぎない」と一蹴(いっしゅう)した。
死傷者10万人という説の情報源を尋ねた質問には、「われわれが収集できた情報のうち、機密レベルが引き下げられた部分」に基づく人数だと答えた。
ウクライナ側の死傷者には言及せず、人数を公開するかどうかは同国の判断に従うと述べた。
戦闘の状況については、ウクライナ東部バフムートで激戦が続くなか、冬の間に攻勢を仕掛けたロシア側の作戦は「行き詰まり、失敗した」との認識を示した。ロシアがバフムートで少しずつ獲得した戦果に、戦略的な価値はほとんどないとも指摘した。