イスラエルとイスラム聖戦、エジプトの仲介で停戦合意 履行は不透明
エルサレム/ガザ(CNN) パレスチナ自治区ガザ地区での軍事衝突で、イスラエルとガザの武装組織「イスラム聖戦」が13日、停戦に合意した。
仲介したエジプトの当局者らは、停戦が現地時間の午後10時(日本時間14日午前4時)に発効すると発表したが、履行されるかどうかは不透明。
現地のCNNスタッフによると、停戦開始時刻を数分過ぎても、ガザから発射されるロケット弾の音が響いていた。
イスラエルでは開始時刻を1時間以上過ぎた時点で、ロケット弾攻撃を警告するサイレンが鳴り続けた。イスラエル軍によるガザ空爆は、開始時刻の数分前にも実施された。
イスラエル国家安全保障会議のハネグビ議長は13日夜、エジプトのシーシ大統領と同国の仲介努力に感謝の意を表した。同時に、今後もイスラエルが攻撃を受けたり脅威にさらされたりした場合は、自衛のために必要な措置を取ると言明した。
ガザ地区を実効支配するイスラム組織「ハマス」は停戦開始後の声明で、パレスチナ抵抗勢力の団結を強調し、イスラエルが図った分断が失敗に終わったことを示していると主張した。
国連のウェネスランド特別調整官(中東和平担当)は停戦を歓迎する声明を出し、全勢力に順守を呼び掛けた。
先週から始まった軍事衝突では、ガザで少なくとも33人の死者が出ている。イスラエル側でも、イスラエル人女性とガザ出身のパレスチナ人男性の少なくとも2人が死亡した。
イスラエル軍はこの間にイスラム聖戦の司令官6人を殺害している。イスラム聖戦の指導者は停戦開始後のテレビ演説でこれを認め、戦闘員らはいつでも侵略に立ち向かう用意があると述べた。