ロシアで「革命」起きうる、敗退続けば ワグネルのトップが発言
プリゴジン氏はこれまでもロシア軍のヒエラルキーをたびたび批判。軍指導部に対する権力闘争で勝って、ウクライナ東部での地上作戦をリードしようと試みてきた。今月にはワグネルの「数万人」の死傷者は弾薬不足が原因だとして国防省幹部を非難した。
だが、今回のドルゴフ氏への発言は自由奔放なプーチン氏支持者である同氏の過去の発言と比べても、最も厳しい警句となった。プリゴジン氏はこれまでと同様、ウクライナを負かすために戦争への取り組みを強化し、プーチン氏に「戒厳令や新たな動員を宣言」するべきだと忠言。さらに、ロシアの敗退が続けば「こうしたすべての分断は1917年のような革命とよばれるものに行き着きうる」とも発言した。
「まず兵士が立ち上がる。その後は、彼らの愛する人々が立ち上がる。その数が数百だと思うのは間違いで、既に数万人はいるだろう。殺された者の親族だ。そして今後も数万人が加わるだろう。我々はそれを避けられない」(プリゴジン氏)
ウクライナ東部の激戦地バフムートを巡る戦いでは、主にワグネルの部隊から構成されるロシア側の軍が数カ月にわたり同市を掌握しようと苦しい戦闘をしてきた。戦略上の重要性は相対的に劣るこの都市で、ロシアは甚大な被害を出した。同国の地上作戦も昨年秋にウクライナ軍の反攻が成功して以降、行き詰まった状態が続いている。