ロシアで「革命」起きうる、敗退続けば ワグネルのトップが発言
(CNN) ロシアの民間軍事会社ワグネルのトップ、エフゲニー・プリゴジン氏は、ウクライナでの戦争でロシアがつまづきつづければ、新たな「革命」がロシアを揺るがしかねないとの見方を示した。ロシア軍の準備態勢も痛烈に批判し、軍のヒエラルキーの内部で進む分断をさらに露呈する形となった。
プリゴジン氏は親ロシア派ブロガー、コンスタンティン・ドルゴフ氏とのインタビューで、ウクライナに忠誠を誓う部隊がロシア領内に侵入しても、ロシア軍はそれに対抗する準備ができていないと指摘した。
一方、ウクライナ軍の能力の高さを称賛。ロシア政府に対し、高い代償を払う長期の戦争を回避したければ戦争への取り組みを拡大すべきだと訴えた。
プリゴジン氏は「ウクライナは世界最強の軍隊の一つだと思う」と述べ、「しっかり組織化され、しっかり訓練され、情報収集も最高レベルだ。彼らはどんな軍のシステムも、ソビエトや北大西洋条約機構(NATO)と同様の成功をもって運用できる」と続けた。
数日前には反プーチンを掲げるロシア人の集団がウクライナに隣接するロシア南西部ベルゴロド州に侵入し、ロシア側が恥をかく事態となった。国内で影響力を持つ軍事アナリストの間でも怒りや困惑が広がっており、プリゴジン氏もロシア軍が「どんな形態であれ対抗する準備が全くできていない」と痛罵した。
「ここで我々が戦争の真ん中で敵であるウクライナ側と近くにいる間、ロシア義勇軍団はやすやすと入り込み、戦車や装甲兵員輸送車で何の反応も受けずに(国境を)突破し、動画まで撮る」(プリゴジン氏)