ISIS系組織が学校襲撃、死者41人 ウガンダ
カンパラ(CNN) ウガンダ西部のコンゴ民主共和国(DRC)国境に近いカセセ県で16日夜、中等学校が武装集団に襲われ、生徒ら少なくとも41人が死亡、6人が拉致された。
ウガンダ軍の報道官がCNNに語ったところによると、当時校内にいた62人のうち、41人がなたで切りつけられたり、寄宿舎が放火されたりして死亡した。
犯行集団は過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」系の武装組織「民主同盟軍(ADF)」のメンバー約20人。現場は13~18歳が学ぶ学校で、死者のうち39人は生徒、2人は地域の住民だった。
当局によると、消火活動は17日朝になっても続いた。軍はこの後さらに遺体が発見される可能性もあると述べる一方、校内に閉じ込められている生存者はいないとの見方を示した。
軍報道官によると、犯行集団はDRCに逃げ込み、ビルンガ国立公園へ向かっているとみられる。
国連は襲撃を非難する声明を出し、拉致された被害者の即時解放を求めた。
ADFは1990年代に創設され、国境の山岳地帯を拠点に反政府闘争を展開。子どもを狙った攻撃を含むテロ活動で、2014年に米政府と国連の制裁を受けた。今年1月にはDRCの教会を爆破したとされる事件で、少なくとも12人の死者が出た。
学校襲撃で親族3人を失ったという男性は、学校から約300メートルの自宅で銃声を聞き、病院に駆け付けて遺体と対面した。CNNとのインタビューで、安置所はとても混雑していたと話し、「大変驚いている」「こんなことは経験したことがない」と語った。
地元市長も同様に、反体制派のいない安全な地域だったのにと驚きを示した。