油性汚染物質150トン、ドニプロ川に漂う
(CNN) ウクライナのイエルマーク大統領府長官は、今月6日にカホウカ・ダムが決壊したことで引き起こされた生態学的な災害について、ロシアに対して説明責任を果たすよう求めた。
イエルマーク氏によれば、少なくとも150トンの油性の汚染物質がドニプロ川を漂っており、これが地中海にまで到達する可能性があるという。
イエルマーク氏は、貯水池が大きな被害を受け、9万5000トンの魚が死んだと指摘。ブルガリアとトルコの黒海沿岸ではイルカの死骸も見つかったという。
イエルマーク氏は、ダムの決壊による洪水が環境に大きな影響を与えるとし、森林の少なくとも半分が枯れるとの見通しを示した。浸水した地域には2万匹の野生生物が生息していた。イエルマーク氏によれば、5万ヘクタールの森林が洪水の被害を受けた。
ウクライナの農務省は先に、ダム決壊によって1万ヘクタールの農地が浸水したとし、懸念を表明していた。
ウクライナの保健省は、オデーサ、ミコライウ、ヘルソンの各州の住民に対して、遊泳や釣りを行わないよう呼び掛けている。