プーチン氏、ロシア寄りの首脳集まる会議で発言 依然強固な支配権を誇示

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上海協力機構のオンラインサミットに出席するプーチン大統領(右)とモディ首相

上海協力機構のオンラインサミットに出席するプーチン大統領(右)とモディ首相

香港(CNN) ロシアのプーチン大統領は4日、同国の民間軍事会社ワグネルによる先月下旬の武装反乱に言及し、自身の味方についた各国の指導者らへの感謝を表明した。ユーラシア大陸の国々が参加した上海協力機構(SCO)の首脳会議で述べた。

オンラインで開催された同会議は、インドのモディ首相が議長を務めた。プーチン氏にとっては、ワグネルの反乱を鎮圧して以降、国際会議の場に姿を見せる最初の機会となった。

プーチン氏は「この場を借りて、(SCO)加盟国からの同僚らに感謝を伝えたい。彼らが支援を表明する中で、ロシアの指導部は憲法に基づく秩序を守り、市民の生命と安全を保護する行動をとることができた」と語った。会議に出席した首脳には、中国の習近平(シーチンピン)国家主席、ベラルーシのルカシェンコ大統領、イランのライシ大統領らが名を連ねる。

当該の反乱はプーチン氏の権威にとってこれまでで最大の脅威と広く目されていたが、今回同氏は会議の出席者ひいては世界に向け、依然として統治権をしっかりと握っていることを示そうとした。その上で、ロシアにおいて「社会全体が統一戦線の形を取り、武装反乱の試みに対抗した」と強調した。

プーチン氏の発言は、世界中の首脳が引き続き反乱後の影響を注視する中で出たもの。 反乱の背景には、同氏によるウクライナ侵攻の行き詰まりがある。

4日のサミットに参加した首脳には、プーチン氏の命運の変化次第で極めて大きな影響を受けかねない国のリーダーらが含まれる。具体的にはロシアと国境を接し、同国政府と外交目的を共有するほか、経済でも結びつきの強い国々の指導者たちだ。

2001年にロシアと中国が中心となって立ち上げたSCOにはインド、パキスタン、カザフスタン、キルギスタン、タジキスタン、ウズベキスタンも参加する。加盟国の人口は全世界の4割を占める。

中ロ両政府はSCOを西側主導の地域ブロックとは異なる選択肢と位置付ける。これを重要な組織とし、米国率いる世界秩序と彼らが見なす勢力に対して巻き返しを図る狙いがある。

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