ロシア、クピャンスク一帯に兵士10万人余を集結 ウクライナ軍報道官
(CNN) ウクライナ軍東部方面部隊のチェレバティ報道官は17日、ロシアが兵士10万人あまりをハルキウ州クピャンスク一帯に集結させ、ウクライナの守備の突破を図っていると明らかにした。
チェレバティ氏は「敵はリマン―クピャンスク方面に非常に強力なグループを集結させ、人員10万人超、戦車900両超、多連装ロケット砲370基超を投入している」と説明。空挺(くうてい)部隊や自動車化部隊のほか、追加支援として戦闘予備役兵や領土部隊、ストームZ中隊も動員されていると明らかにした。
また、ロシア軍は「我々の守備を突破することに全力を注いでいる。我々の兵士は断固として持ちこたえている」と指摘した。
チェレバティ氏はクピャンスク一帯でのロシア軍の圧力について、ウクライナが東部要衝バフムート付近で勢いをつかんだことを受け、多少の戦果を挙げようとする狙いがあると説明。「(ロシアは)少なくとも多少の戦果を示す必要がある。このため彼らはこの地域に最大限注力し、攻勢に出ていることを示そうと、可能なこと、不可能なことを全て行っている」との見方を示した。
さらに、バフムートではロシア軍は依然劣勢で、死傷者が増えている状況だとも述べた。
チェレバティ氏は「敵の損失は既に(民間軍事会社)ワグネルとの戦闘のピーク時に近づいている」と指摘。「ロシアは絶えず戦闘要員を入れ替え、何よりも我々の攻勢を阻止するため、空挺部隊を送り込んでいる」としている。