釣り船で太平洋を3カ月漂流、豪州男性と愛犬を救助
(CNN) メキシコから釣り船で南太平洋へ向かった男性とその愛犬が嵐に遭い、3カ月間も漂流を続けた末に無事救助された。
オーストラリア人のティモシー・リンゼイ・シャドック氏(54)は5月初め、メキシコ旅行中に拾った犬のベラを連れて、同国北西部のカリフォルニア湾から約6000キロ離れた仏領ポリネシアを目指し、小型の双胴船で出航した。
その数週間後に嵐で船が破損し、太平洋の真ん中に取り残された。たくさんの魚を釣って刺身で食べ、雨水を飲んでベラとともに生き延びた末、たまたま通ったメキシコのマグロ漁船に助けられた。
「体調は以前よりもずっと良くなっている」と言うシャドックさん/AFPTV
漁船を所有する会社が17日にツイートしたところによると、シャドック氏の船は岸から2000キロ近く離れた海上で見つかった。
船長をはじめ、乗組員らが同氏の健康状態を確認して、飲み物や食べ物を与えた。企業のオーナーは「私たちが通りかかってよかった。さもなければ、彼は死んでいたかもしれない」と話した。
シャドック氏は、ベラがいてくれて助かったと振り返る。ぼさぼさの髪とひげのまま臨んだ記者会見で、これに懲りずまた海に出るだろうと話し、「今度はどこまで行くか分からない。とにかく自然が大好きだ」と力を込めた。