ウクライナ反攻、ロシアの対戦車障害物「竜の歯」に到達 動画浮上
(CNN) ウクライナ軍の車両が同国南部に伸びるロシアの対戦車障害物「竜の歯」に到達した様子を捉えた動画が、ロシアのSNSで出回っている。
CNNは動画の撮影場所について、ザポリージャ州にある小村の東郊と特定した。
動画はロシア軍の陣地から撮影したもので、野原を走るウクライナ軍の車両が「竜の歯」の前に掘られた溝に向かう様子が映っている。竜の歯はコンクリートや鉄筋でつくるピラミッド型の構造物で、戦車に対する障害物の役割を果たす。
動画には車両の運転手とみられる人物が姿を現し、木々の方へ走って戻っていく場面も映っている。
ここ数カ月の人工衛星画像には、ロシアがウクライナの占領地の各地に「竜の歯」を設置したことが示されていた。3列に並べられた「歯」は数百キロにわたって伸び、その両側にはロシア軍によって巨大な対戦車壕(ごう)が掘られている。
動画ではウクライナ軍の車両が塹壕に到達した際、大量の泥や煙が舞い上がっているのが確認できる。その1秒後には車両の前部が塹壕に乗り上げ、動けなくなっている様子だ。
動画内で正確に何が起きているのかは判然としない。ウクライナ寄りのチャンネルは、軍が塹壕や「竜の歯」を突破する車両の能力を試しているところだと主張。一方、ロシア寄りのチャンネルは、ロシア軍の攻撃の犠牲になった車両だと主張する。
ただ、明らかなのは、ここにきてウクライナの南部反攻が目立った成果を上げているということだ。