ウクライナ軍、南部戦線近くの村を奪還か 反転攻勢を強化
(CNN) ロシアとウクライナの情報筋によると、ウクライナ南部ザポリージャ州の前線に沿って激しい戦闘が続いており、ウクライナ軍はロシア軍の強固な防衛を突破しようと攻勢を強めている。27日遅くには、ウクライナ軍の部隊がスタロマイオルスケ村に入ったと主張する映像がネットに投稿された。
スタロマイオルスケ村はザポリージャ市の東に位置し、ウクライナ軍がここ数週間、奪還を目指してきた。
部隊が投稿した映像では、兵士の1人がウクライナ軍の兵士は「任務を果たし、村を解放した」と話している。
この映像はウクライナのゼレンスキー大統領のSNS「テレグラム」のアカウントに再投稿された。
東部ドネツク州の親ロシア派武装勢力のアレクサンドル・ホダコフスキー司令官は同日、スタロマイオルスケ村を失ったことを認めていた。
ホダコフスキー氏は、ウクライナ軍が数日にわたって「整然としたやり方で」同村を占領し、「兵士をシェルターから追い出して、シェルターを壊れたレンガの山に変えた」と語った。また、同村を奪われたことは「心理的に打撃となった」と認めた。
ウクライナ軍は南部戦線への新たな旅団の投入に加え、ロシア軍の兵站(へいたん)拠点を弱体化させる動きも強めている。ロシアが任命したザポリージャ州の当局者らは、ロシア軍の兵站拠点が置かれているトクマクがロケット攻撃を受けたことを明らかにした。
トクマクにほど近いメリトポリのフェドロフ市長は「ザポリージャ前線からのトクマクへの攻撃が日ごとに激しくなっており、トクマクは実質的に最前線の町になっている」とCNNに語った。ロシア軍はトクマク周辺の村で「絶えず損失を被っている」という。