ガボン、軍関係者がクーデター宣言 大統領は自宅軟禁
フランス政府はクーデターを非難。米大使館はリーブルビルにいる米国人に避難を呼びかけた。フランス外務省もガボン国内の自国民に移動を控えるように勧告した。
国連のグテーレス事務総長は30日、「選挙後の危機解決の手段として進むクーデターの試み」を非難。全関係者に自制を促した。
今回のガボンも含め、過去3年間でフランスの旧植民地国では9回のクーデターが起きている。
ボンゴ大統領から権限を奪取したと宣言する軍関係者ら=30日/GABON 24/AP
ボンゴ氏は、1967年から大統領を務めて2009年に病死した父、オマル氏の後を継いで就任。16年の大統領選で再選された時は、抗議デモで議事堂が放火された。19年には、兵士らが国営放送局を襲撃するクーデター未遂が起きていた。
3期目を目指した26日の大統領選では、64.27%の票を獲得したと発表された。同じ日に議会選も実施されたが、国際監視団や外国メディアを受け入れず、投票後にインターネット接続を遮断し夜間外出禁止令を出すなど、当局の対応に対して透明性を疑問視する声が強まっていた。
父のオマル氏はガボンに圧政を敷いて、長年一党支配の体制を続けた。1991年になって他の政党の存在も認めたが、それでも自党が政権を握る状況が続いた。