トランプ氏の起訴は「政敵への迫害」 プーチン氏
(CNN) ロシアのプーチン大統領は12日、米国のトランプ前大統領に対する刑事訴追について、政治的な迫害だとの認識を示した。
プーチン氏はロシア極東ウラジオストクで開催された東方経済フォーラムで述べた。プーチン氏はさらに、トランプ氏に対する刑事訴追は「我々にとって良いこと」と述べ、そうしたことは「他国に民主主義について教えるふりをすることができない米国の制度の腐敗」を示していると述べた。
プーチン氏は、トランプ氏に起きていることはただ政治的な理由による政敵への迫害だとし、そのことが米国と全世界の人々の前で行われていると指摘した。
プーチン氏は「それらは単に内部の問題が露呈しただけだ。その意味では(我々にとって)良いことで、なぜなら、我々が誰と戦っているのかを示しているからだ。ソ連時代によく言われたように、米帝国主義の獣のような姿を示している」と述べた。
トランプ氏は大統領経験者としては現職と元職を含めて米国史上初めて刑事訴追された。トランプ氏は4度にわたり起訴され、3度目の出馬となる2024年の大統領選に臨むにあたって数多くの法的な課題に直面している。
来年の大統領選でバイデン米大統領が敗北することで、米国のウクライナ支援の縮小や、ロシアの交渉での立場の向上を期待して、プーチン氏が選挙戦を戦争の計画に織り込んでいることについて、米欧の当局者は懸念を表面している。
米政府高官は、プーチン氏が大統領選まで「持ちこたえようとしている」ことは間違いないとの見方を示した。