ウクライナ、セバストポリの艦船修理工場に大規模攻撃 火災発生、24人負傷
(CNN) ウクライナ軍が13日未明、南部クリミア半島セバストポリ港の艦船修理施設に対して大規模攻撃を仕掛けたことが分かった。ロシア国防省とウクライナの双方が明らかにした。
ロシア国防省は、ウクライナ軍が「セバストポリ市にあるオルジョニキーゼ艦船修理工場に対し巡航ミサイル10発による攻撃を仕掛けた」と説明。黒海艦隊の航行中の艦船に対しウクライナが無人艇3隻を送り込んだことも明らかにした。
ロシア国防省は、防空部隊が巡航ミサイル7発を迎撃し、哨戒艇がすべての無人艇を破壊したと主張している。ただ、「修理中の艦船2隻が敵の巡航ミサイルで損傷した」ことは認めた。
ロシアに任命されたセバストポリのラズボジャエフ市長も、夜間のメッセージで大規模攻撃があったことを確認。ミサイル攻撃で火災が発生したと明らかにした。24人が負傷したという。
ラズボジャエフ氏らが投稿した現場のものとされる映像と写真には、巨大な黒煙や激しい炎が上がる様子が捉えられている。
煙と炎を背後にして携帯電話で話すラズボジャエフ市長/Mikhail Razvozhaev/Telegram/AP
ロシアの非公式軍事ブロガーの一人によれば、ディーゼルエレクトリック潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌー」と大型揚陸艦「ミンスク」の2隻が損傷した。両艦とも乾ドックで修理中だったという。
こうした証言について独自に検証することはできていない。別の非公式アカウントは、英国製巡航ミサイル「ストーム・シャドー」が使用されたと主張した。
一方、ウクライナ空軍のオレシチュク司令官は、空軍パイロットの「素晴らしい戦闘行為」に感謝の意を表明。「占領者は今もセバストポリへの夜間爆撃から立ち直ろうとしているところだ」とも述べた。
ウクライナ軍がセバストポリ港に対して仕掛けた攻撃としては最も野心的なものとみられる。これ以前、セバストポリに対しては無人機による攻撃が実施されたほか、無人艇による港への侵入が試みられていた。