206人乗船のクルーズ船、グリーンランドで座礁 救助船到着は数日先
(CNN) 乗客乗員206人を乗せたクルーズ船がグリーンランド東部で座礁して身動きできなくなっている。最も近い場所にいた調査船が救援に到着するまでには数日かかる見通し。
デンマークの統合北極司令部(JAC)によると、クルーズ船のオーシャン・エクスプローラーは11日、険しい地形で知られるノースイースト・グリーンランド国立公園のアルぺフィヨルドで座礁し、自力で脱出できなくなった。
同船を運航する旅行代理店のオーロラ・エクスペディションズは13日、乗客は全員無事で、健康状態も良好だと発表。乗客にも船体にも周辺の環境にも差し迫った危険はないと説明した。
ノースイースト・グリーンランド国立公園のアルぺフィヨルドで座礁したクルーズ船のオーシャン・エクスプローラー/Danish Air Force/Arctic Command/Reuters
この事故を受けて最も近い場所にいた調査船が救助に向かったが、クルーズ船との距離は約2222キロあり、天候次第で現場への到着は早くても現地時間の15日午前になる見通し。
北極司令官は「オーシャン・エクスプローラーが自力で脱出できないと分かった時点で船舶を現場に向かわせた」と述べ、「できるだけ早期に現場上空を飛行して状況判断の助けになる写真を撮影する」と説明。「必要になれば近隣にいる他の船舶の応援も確保する」としている。
その上で、オーシャン・エクスプローラーは満潮で浮上できる可能性もあるが、それができなければ調査船が支援に当たると説明、「安全を損なうことなく同船を復旧させることに全力を尽くす」とした。
公式サイトによると、オーシャン・エクスプローラーは「世界で最も辺境な地を目指す冒険旅行の目的で建造された」船だった。