議席の3分の1を女性に、インド議会で法案通過
(CNN) インド議会で21日、下院と州議会の議席の3分の1を女性に割り当てる法案が可決された。
上院の採決では議員計215人が賛成票を投じた。法案はモディ政権が19日に提出し、20日に下院を通過していた。
モディ首相は「我が国の民主主義の歩みにおける歴史的瞬間だ!」「同法案の通過によって女性を代表する力が強まり、女性活躍の新時代が始まる」とツイートし、法案可決を歓迎した。
法案は1996年に初めて提出されたが、一部議員の強い反対に遭い、これまで6回否決されていた。
人口約14億人のインドでは、有権者9億5000万人の半数近くを女性が占めるにもかかわらず、国会議員の女性比率は15%、州議会では10%にとどまる。
選挙区の区割り変更は10年に1度の国勢調査後に行われる見通しで、議席の割り当て実施は何年も先になる可能性がある。国勢調査は2021年に行われる予定だったが、コロナ禍で先送りされたままになっている。
それでも来年の国政選挙を控え、法案通過はモディ政権と与党インド人民党(BJP)にとって追い風になる見通しだ。
インドは今も家父長制が根強く残り、女性の政治参加率は低い。1947年の独立以来、これまでで唯一の女性首相だったインディラ・ガンディー氏は、84年に暗殺されるまで2度にわたって首相を務めた。
ドラウパディ・ムルム大統領は、インドで2人目の女性大統領として昨年就任した。