トルコ首都の内務省前で自爆テロ、1人死亡 クルド武装組織が犯行声明
イスタンブール(CNN) トルコの首都アンカラにある内務省ビルの前で1日朝に自爆テロが発生し、少なくとも1人が死亡、2人が負傷した。
同省の発表によると、2人組の容疑者がまず市内で民間人1人を殺害し、車を盗んだ。この時警官2人が負傷したが、命に別条はないとされる。
イェルリカヤ内相によると、容疑者らは午前9時半ごろ、小型の商用車で内務省ビルの入口前に乗り付けた。
車から降りた2人のうち1人が自爆した。もう1人は「無力化」され、身に着けていた爆弾は爆破処理された。
現場で4種類の銃と手投げ弾3発、ロケット砲、爆薬が押収された。
内務省によると、2人組の少なくとも1人は、トルコ国内のほか欧米でもテロ組織に指定されているクルド人の非合法武装組織「クルディスタン労働者党」(PKK)のメンバーと確認された。もう1人の身元は特定されていない。
PKK系のフィラット通信によると、PKKは攻撃が「計画通り、妨害もなく実行された」とする犯行声明を出した。「不死の旅団」と名乗る部隊が議会の新会期と内務省を狙い、クルド人に対する「虐殺と拷問の中心施設」として攻撃したと述べた。議会ではこの日の午後2時から、夏休み明けの会期が始まった。
エルドアン大統領は議会での演説で、1日の攻撃は「テロの最後のあがき」だと主張。「国内外でテロリストの最後の1人が抹殺されるまで、テロとの戦いを続ける」と表明した。
トルコ国防省は、同国の戦闘機がイラク北部の数カ所で現地時間の1日午後9時に空爆を実施し、PKKが使っていた洞窟や地下壕(ごう)、シェルター、倉庫20カ所を破壊したと発表した。