ロシアの大規模スパイ網を摘発 ウクライナ保安局
(CNN) ウクライナ保安局(SBU)は3日までに、同国南部で大規模なロシアのスパイ網を摘発したと発表した。
SBUによると、南部ミコライウ州で同州に住む密告者13人が拘束された。うち4人はすでに有罪となり、それぞれ8〜15年の禁錮刑が言い渡された。
13人は同州におけるウクライナ国防軍の位置や動きに関する情報を収集し、ミコライウ市の住宅や公共インフラへのロシア軍による空襲を調整した疑いが持たれている。
ミコライウは昨年、ほぼ毎日のようにロシア軍のミサイル攻撃を受けていたが、同年秋にウクライナ軍が隣接するヘルソン州の大部分を奪還して以来、攻撃は少なくなっている。
SBUによると、密告者らはロシア軍が昨秋、地対空ミサイルS300でミコライウにあるビルを攻撃するのを支援。この攻撃では子ども1人を含む市民7人が死亡した。
密告者らは「連絡係」を通じて攻撃対象の座標をロシア連邦保安局(FSB)に提供したという。この連絡係について、SBUは親ロシア派のブロガー、セルゲイ・レベデフ容疑者だとしている。同容疑者は6月に反逆罪の疑いで起訴された。
SBUは「レベデフ容疑者の犯罪を調べる過程で、同容疑者がFSBの指示に従ってミコライウ州に独自のスパイネットワークを構築したことが立証された」と説明。レベデフ容疑者はSNS「テレグラム」のチャンネルを通じて密告者を集めたという。
今年初めには、同州に住む女が同国のゼレンスキー大統領を暗殺する計画に関与した疑いで逮捕された。